勅使川原三郎ダンス公演 シナモン レポート
2019年6月15日
去る5月2~6日にかけて勅使川原三郎主演による「シナモン」が「両国シアターX(カイ) 」で全5回にわたる公演が行われました。
作家ブルーノ・シュルツの短編「肉桂色の店」を元に2016年に創作したダンス作品の再編ー言葉の断片による動体彫刻ーを上演。
構成・演出・照明・衣装・選曲・出演は、勅使川原三郎。
共演は、佐東利穂子、加藤梨花、村山恵実子。
photo by TheaterX
勅使川原氏は、フランス芸術文化勲章オフィシェを受賞するなど国際的に評価を得て、世界的に注目を浴びているダンサーです。
今回の公演作品は、異色の小説家ブルーノ・シュルツの複雑に屈折したイメージをダンスで表現。勅使川原氏の身体全体で表現されるダンス、そして、勅使川原氏とのダンスパートナーとして20年以上活動を共にする佐東利穂子さん、そして加藤梨花さん、村山恵実子さんによるダンスが加わり、一人称の朗読と音楽、幻想的な照明の美しさによるシンプルな構成により深みと奥行きを表現しています。
photo by TheaterX
私自身は、ダンスに特に詳しい方でないのですが、今回、ご縁があり勅使川原氏のダンスを始めて観ることになりました。素人なりにも舞台から発せられる緊張感、美しさ、躍動感がものすごいパワーで伝わってきて、感動しました。勅使川原氏の一挙手一投足、舞台の演出などダンスファンにとっては、感動の度合いが違うのではないかと感じ取られました。
今回の舞台を機に、一流のダンスに触れる機会を増やして、ダンスによる芸術の奥深さを知っていきたいと思わせる舞台でした。
今まで、ダンスに興味を持っていなかかった人も新たな芸術に触れてみてはいかがでしょう。
【勅使川原三郎氏の最新舞台のご案内】
アップデイトダンスNo.63「マネキン 人形論」
僕の見知らぬ青白い蝋のような手は、伸ばした天使の手のひらのようだった。
光り輝く絵、他人の手の下から出来上がるような絵、染み入るような色と影。
次の瞬間目を開けると、色は消え全てが灰色の濃淡でしかなかった。
形があやふやで不毛な倦怠の時代、思い出をカンナで削り取り磨き上げられた僕は
マネキン人形と微笑み合い、二人は時間に輪郭と重さ軽さを与える旅に出た。
勅使川原三郎
演出・照明・出演 勅使川原三郎
【日時】
6月17日(月)20:00
6月18日(火)20:00
6月19日(水)20:00
6月20日(木)20:00
6月22日(土)16:00
6月23日(日)16:00
6月24日(月)20:00
6月25日(火)20:00
※受付開始は30分前、客席開場は10分前
【料金】
一般 予約 3,000円/当日3,500円
学生 2,000円 ※予約・当日共に
【予約】
・予約フォーム:https://www.updatebooking63
・電話:03-6276-9136
・メール:updatedance@st-karas.com
件名を「アップデイトNo.63」とし、本文にご希望の日付・一般または学生・枚数・住所・氏名・日中連絡のつく電話番号をご記入ください。※予約は前日の24時まで受付けています。
【劇場】
カラス・アパラタス/B2ホール
JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅
西口改札 徒歩3分
〒167-0051 東京都杉並区荻窪5-11-15 F1/B1/B2
主催:有限会社カラス
http://www.st-karas.com